福寿小BLOG

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あなたの素敵

掲載日:2024.02.05
できごと

 日曜日は朝から青空が広がり、柔らかな陽光が余すところなく大地を照らしていました。風も穏やかで、春を思わせるその陽気に誘われ、ぶらぶらと長めの散歩に興じておりましたところ、あらまあ、梅の花が咲き始めているではありませんか。

 「おー!」「もう梅が咲いてるやん!」と、思わず発した声の大きさに自分で驚き、恥ずかしさに周りに人が居ないことを確かめながら、小一時間の散歩を堪能して参りました。

  

 どうでしょう。

 とある書物で読んだところによりますと、まず梅が咲き、連翹(れんぎょう)が咲き、雪柳や桃が咲いたあと、川岸がピンク色に染まるのが常なのですが、私を含む多くの人々のイメージは、梅の後いきなり隆盛の桜になっているのではないでしょうか。

 それはきっと、人間の生活が(日本人の生活が)忙しくなりすぎてしまったからなのだろうと思うと、物寂しい限りです。2月は逃げ・・・3月は去り・・・などとよく言われます。慌ただしく過ぎていく日常に、連翹に気づく余裕がなく、雪柳を見やる心余りもなければ、桃の香りを嗅ぐ五感さえ失われつつある自分が哀しいやら、情けないやら・・・。

  

 これはいけない。

 人を育て、魂の成長にかかわる私たち教員が、慌ただしさに身を任せていて良いはずはない。

 年度末の今こそ、子ども達の小さな成長を見逃さず、小さな素敵さに称賛の言葉を掛けられる教員たろう。

 

 「ありがとう」と言える素敵な心。

 「ごちそうさま」と言える素敵な落ち着き。

 立ち上がったときに椅子を仕舞うことができる素敵の所作。

 小さなごみを、事も無げに拾う素敵な感覚。

 お友達の背中に温かな手を添えられる素敵なおもいやり。

  

 たくさんの素敵を見つけ、たくさんの素敵を褒め、たくさんの素敵を与えられる教員たろう。

  

と、昨日、散歩をしながら思いました。

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