中島中BLOG

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『塞王の楯』 今村翔吾著

掲載日:2022.11.15
全校

 石垣というものは大小様々な石によって成り立っている。形もまた様々である。幾ら丸く整った石でも場所によっては役に立たず、歪で不格好な石でも要として役立つこともある。それぞれに最も力を発する、意味のある場所があるのだ。

【『塞王の楯』 今村翔吾著】

  

  

 学校という場所は(特に日本の学校は)えらく特殊な場所で、成績の良い生徒が優秀であると思われ脚光を浴びる傾向が強い。スポーツができる生徒が優秀であると思われ脚光を浴びる傾向が強い。はきはきと話す生徒が優秀であると思われ脚光を浴びる傾向が強い。

 もちろんそれは、優秀であることの一つだし、脚光を浴びる要素の一つだと思う。

 

 では、道で出会った地域の方の顔を見て、にっこりとほほ笑みながら「こんにちは」と言えるあなたの優秀さはいかほどか。

 道に落ちている缶をこともなげに拾って帰るあなたの優秀さはいかほどか。

 ご飯を食べたあと、「ごちそうさま」と言えるあなたの優秀さはいかほどか。

 母親に「ありがとう」と言えるあなたの優秀さはいかほどか。

 もくもくと清掃に取り組むあなたの優秀さはいかほどか。

 

 優秀さに基準はない。

 どんな人も、必ず素晴らしい優秀さをもっている。

 それを磨こう。

 自分の優秀さに気づこう。

  

 私には私にしかできない所作があるし、私にしか思いつかない閃きがある。

 私には私でしか成せない術があるし、私でしか助けられないひとがいる。

  

 それぞれに最も力を発する意味のある場所は、当たり前だけど、ここ(中島中学校)じゃない。その場所を探す旅にでるための準備を、あなたたちはいまここでしてる。その場所で最大限の力を発揮するための準備をあなたたちはいまここでしてる。

 それは、教科の学習であり、部活動であり、清掃活動であり、委員会活動であり、日々の友達とのコミュニケーションであり、...まったく様々だ。

  

 自分が役に立つ場所を見つけるための進路を探そう。

 それぞれに最も力を発する意味のある場所で、最大の力を発するために、いまを磨こう。

  

 私たち職員は、そのための支援に全力を尽くそう。

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